¡Hola!
スペインコメディーが大好きなChica. (@Chica_espana0)です!

今日のテーマは「スペインの大人気コメディ番組でお勉強」
皆さんはスペインの国民的コメディ番組「LATE MOTIV」を見たことがありますか?
ないという方、人生の半分を損していらっしゃる!!(笑)
初級者から上級者まで、すべてのレベルの人におすすめしたい伝説の番組です!
もちろん、YouTubeの公式動画で無料で視聴可能。
今回は、初級、中級レベルの人に向けて、番組のあらすじや出演者のスラングを細かく解説しながら、楽しく勉強できる方法を教えちゃいます♪
それではレッツゴー!!
LATE MOTIVとは?

LATE MOTIVは今、スペインで最もアツいコメディ番組のひとつ!
2016年に開始して以降、スペインでは月曜~木曜の23:00に放送され、毎年新シーズンが発表される人気番組です。
YouTubeの公式動画はスペインだけでなく中南米などでも視聴され、その総再生回数はなんと5億回を突破。

最早訳が分からないほどの人気ぶり
その人気の秘訣は何といっても豪華な出演者たち!
司会は、あの大御所コメディアンAndreu Buenafuente(アンドレウ ブエナフエンテ)
毎週変わるゲストは、スペインで知らない人はいないほどの有名人ばかり。
2016年の初回放送分では、世界に誇る映画界の巨匠、「Volver(帰郷)」等の人気作で知られるPedro Almodóvarが登場し、お茶の間を騒がせました。
その後も、日本でも大人気の国民的歌手Alejandro SanzやManuel Carrasco、一流コメディアンのBerto RomeroやDavid Broncano等、各界の著名人が数えきれないほど出演しています。
トーク内容は日によって異なりますが、基本的には視聴者から送られてくる素朴な(下品な)疑問や悩みに出演者が答えたり、ブラックジョークを交えたプチドラマを放送したります。
なぜ日本人におすすめ?

YouTubeの公式動画をちらっと見てお分かりの通り、番組で話されているスペイン語のレベルはかなり高いです。
全編を完璧に理解しようと思ったら、C2レベル以上のスペイン語力と、ジョークを理解するための背景知識が必要。
それなのに、全てのスペイン語レベルの日本人にLATE MOTIVをおすすめするのには訳があります。
- 言葉が分からなくても面白い
- 聞くだけでリスニング力が上達する
- スラングが大量に出てくる
- スペインの文化が分かる
- 「見たことある」と言うだけで現地でモテる
つまり、見て損はない万能アイテムなのです!!!
特にこれから留学やワーホリでスペインに行く人は絶対にチェックしてほしい。
現地の人に「LATE MOTIV大好き」というだけで大盛り上がりします。
いいですか?合言葉は「LATE MOTIV大好き」です!!!!(笑)
アニメやサッカーの話よりも数倍ウケるので、必ず話題に出してみてくださいね!
各レベル向けコメディ番組の見方
LATE MOTIVを見る必要性を語ったところで、各レベル向けの番組の見方を紹介してみましょう。
初級者(A1~A2)
スペイン語を勉強し始めたばかりの人は、意気込み過ぎず、リラックスして音楽のように聞き流すのがおすすめ。
特に以下の点に注目してみると、スペイン語力アップの効果が期待できます。
- 出演者が交わす挨拶
- 文章の切れ目
- 動詞の活用
例えば、出演者が番組の冒頭で言う挨拶や、簡単な会話など、初級レベルでも十分理解できる言葉が沢山出てきます。
知っている言葉がネイティブの口から聞こえるだけでも、テンションが上がること間違いなし!
挨拶が聞こえたら、出演者の口の動きや表情に注目して、文の切れ目を探してみましょう。
どのタイミングで「.(ピリオド)」が来るかわかれば、自然と文章の構造(どれが動詞でどれが形容詞か)が想像できるようになります。
どこに動詞があるか推測出来たら、動詞の語尾に注目して活用が何なのか、主語は誰なのか考えてみましょう。
たとえこれらのことが分からなくても大丈夫、一番大事なのは「スペイン語の音を楽しむこと」です!!
中級者(B1~B2)
一通り文法や基本語彙を身に付けた中級の人は、もう1レベル上のスペイン語を身に付けてみましょう。
まず1回目はただただ聞き流して耳を慣らしてみて。
2回目以降は以下の点に注意してみると、上級(C1~C2)レベルのスペイン語に一気に近づけます。
- スラング
- 知らない単語の意味を推測してから調べる
- 接続詞
中級レベルになると、教科書通りのフォーマルなスペイン語だけでなく、スラングも一緒に覚えるのがおすすめ。
会話のオチの要であるスラングが分かれば、全体的に何の話をしているのか想像しやすくなります。
LATE MOTIVでも頻出のスラングは以下の記事にまとめているので要チェック!
分からない単語はすぐ調べずに、一回自分で意味を考えてみると、リスニング力がぐっと上がります。
「Pero」「Por eso 」等の接続詞は、会話の流れを理解するうえでとっても重要です。
上級者(C1~C2)
上級レベルの人には、正直あまりアドバイスがありません(笑)
なぜなら、既に自分に最適な勉強方法を知っているはずだから。
個人的な好みを挙げるのであれば、以下の点に気を付けて見ています。
- 政治的な話題
- 2回目以降はシャドーイング
スペインのコメディは、日本の漫才とは少し違い政治や経済などの社会的風刺を織り込んだものが多いです。
コメディアンたちは、ただ単に面白いジョークを言うだけでなく、家族や友達との日常会話では出せないようなセンシブルな話題を面白おかしく発信することによって、ある種のプロパガンダのような役割を担うこともあります。
これらの話題はなかなか日本人には理解できないものがありますが、「そういう話題がある」と知るだけでも、スペインの社会構造をより深く知ることができます。
シャドーイングは初級者でも中級者でも誰でも是非やるべき練習法ですが、上級者レベルになると語彙力がある分、より効果がある気がします(笑)
今回紹介する回のあらすじ
Tiene algo importante que anunciar
(Bertoは)何か重要なお知らせがあります
今回紹介するのは、2020年9月16日放送、国民的俳優でありコメディアンであるBerto Romeroがそのシーズンで初めて登場した回です。
以前のシーズンからBerto RomeroはLATE MOTIVの常連出演者であり、ファンの間でも彼の出演を待ちわびる空気がある中での登場でした。
私がなぜこの回を選んだのかというと、比較的内容が理解しやすいものだったこと、個人的に私がBertoのファンだからです(笑)
彼が出演する映画、「Ocho Apellidos Catalanes」や、「Ahora o nunca」も最高なので是非見てみてくださいね!(どちらもNetflixで見られます♪)
今回の題名は「Tiene algo importante que anunciar(Bertoは何か重要なお知らせがあります)」
新シーズンで初の登場となるBertoは、どうやらファンに重大発表をするようです。
早速スタジオに登場したBerto。
いつも通りBertoコールが響き渡ります。
スペインでは誰かが登場した時や応援するときは、しょっちゅうこの音程で名前を叫びます。
慣れていないと音程に違和感がありますね(笑)
着席早々、番組の新シーズンと司会のAndreuにお祝いの言葉を言うBerto。
でも、なんだか顔は浮かない様子。悲しげな音楽まで流れ始めます。
なんと、登場してすぐに「もうこの番組を辞める。コメディアンの社会的役割である、国民の魂を鼓舞することが自分には出来ていない。」と言い始めるのです。
メディアからも引退する旨を一通り述べたところでBertoは司会者に「¿Andreu, cómo lo ves?(アンドレウ、どう思う?)」と聞きます。

そこで間髪入れずにBertoに発砲するAndreu。(!!!!!)
Bertoは一瞬で死に、現場はまさに放送事故。
「Bertoは苦しんでいた…傷ついた馬のように…そんなことでは誰も幸せになれない。これは全ての番組制作者への通達でもある(気に食わないことがあればすぐに殺す)」と言い放ち、司会者は遺体をセットの裏に運ばせます。

ここでこれまでのBertoの振る舞いを振り返る回想シーン。
この頃どうやら調子が悪く、ギャグもいまいちで人気もガタ落ち。
電話でも「南極観測隊に参加するためのチケットを2枚予約した。皇帝ペンギンを救いに行こう。キヌアに実は毒があったらしい。コココココ――!!本物のニワトリみたいやろ?」と意味不明なことを言い出す始末。
しかしAndreuにはどうやら奥の手(As en la manga)があるよう。
なんと2008年から司会者の書斎に住むBertoの双子の「Roberto」を、もうコメディアンとしての寿命が短い彼とすり替えようというのです。

無事双子の兄弟に変身したRobertoは、Bertoとしてスタジオに再登場し、新シーズンが幕明けたのでした。
ここでやっと前置きが終わり。長い…
それにしても妙に本格的な台本だったので、途中まで本気で信じてしまった人もいるのでは?

ここからやっと通常通りのトークコーナーが始まります。
今回は動画配信プラットフォーム、「Disney plus」についての話題。
LATE MOTIVはスペインの大手映像配信会社「Movister plus」の協賛で番組を制作しているのですが、「Disney plus」はこのライバル会社に当たります。
これには司会者Andreuもハラハラドキドキ。
内容は、「Disney plus」の「プラス」の発音について。
スペイン語の「Puls」は英語と同じ綴りですが、発音が「プルス」。
一方、最近音声広告を配信し始めたアメリカの会社「Disney plus」だけが何故か「プラス」と発音していることにお怒りのご様子(笑)

スペイン語学の最高峰、RAE(スペイン王立アカデミー)が定める「puls」の定義を参照しながら、どこがおかしいのか、「プラス」と発音するなら「ディズニー」の発音も英語にすればいいなどと馬鹿にし放題。
世界的にメディアを牛耳るディズニーを、ライバル会社の協賛を盾にネタにするなんて、さすがスペイン…
そして話題はスペインの有名社会学者「Enrique de Vicente」へ。
別の番組で「感染症対策のためにマスクを付けろ」と叫びながらも毎週座高が低くなっていくEnrique de Vicenteを、今度は司会者Andreuが馬鹿にし放題。
これにはさすがのBertoも「俺が話したいのはそんなことじゃない、彼の若い時の写真を見てくれ」と切り返します。
(そう言って出てきた写真が、完全に現在のよぼよぼの写真なのですが)
なんと昔の彼の姿が、Bertoと同じくLATE MOTIV常連のコメディアンDavid Broncanoにそっくりだということが判明。

これにはBertoもAndreuも大喜び。
(2016年放送の回でBertoとDavidがゲストとして出演した際、手をつないで登場するなど二人は仲がいいのです笑)
そんなこんなで番組は終了します。
たった14分の動画なのに情報量が多すぎる(笑)
覚えておくべき語彙・スラング
LATE MOTIVにはスラングがいっぱい。
知っているだけで話題が理解しやすくなります♪
No es coña.
意味:冗談じゃなく真面目だ
出現時間 1:25
「coña」は「冗談」と言う意味のスラング。
Me cuesta 動詞の原型
意味:~するのがしんどい、~しづらい
出現時間 1:38
日常会話で頻出の表現。
Tener un as en la manga
意味:奥の手がある、秘策がある
出現時間 3:50, 5:03
ポーカーのときに袖にエース(as)のカードを隠しておく様子が由来。
(だから映像でもBertoの背景がトランプになっているんですね)
Estar quemado
意味:疲れる
出現時間 4:09
Estar cansadoのスラング版。Quemarはもともと「燃える」と言う意味です。
Ha berto muerto, Berto puesto.
意味:ベルトが死んで、ベルトが就く
出現時間 6:39
誰かが欠けても代わりのものがいると言う意味。
由来は「Ha rey muerto, rey puesto.(王が死んだらすぐ別の王が就く)」というスペインらしい古いことわざです。
Es por tu parte atrevido
意味:君も大胆だな
出現時間 7:30
「Es muy atrevido por tu parte.」という語順で頻繁に使われます。
「よくもまあそんなことが出来るな」という意味があります。
Recoger cable
意味:後悔して逃げること
出現時間 10:56
David Broncano(先ほど紹介した、Bertoと手をつないで登場したことがあるコメディアン)の造語とも言われている言葉。
グーグルで「Recoger cable」と調べると、この表現にまつわる彼の動画が複数出てきます。
Me cago en la puta madre.
意味:売春婦のかーちゃんにう○ちする
出現時間 13:16
スペイン語のスラングの中でもトップを争う程に汚い言葉。
想像するだけでも気持ち悪いですが、ネイティブはよく使います。
「Me cago en ~」は非常にバリエーションが豊かで、他にも
Me cago en la leche.(牛乳の中で…)
Me cago en dios.(神様に…)
Me cago en diez. (diosがなまったもの)
等があります。
これに関連するスラングのまとめ記事も書いているので、是非読んでみてくださいね。
まとめ
いかがでしょうか。
今回はスペインの大人気コメディ番組「LATE MOTIV」を紹介してみました。
お笑いを日本語に訳すと淡々と聞こえてしまいますが、これがスペイン語でわかるようになると一気に面白さが増します。
ぜひ紹介した勉強法を意識しながら、一緒にレベルアップしていきましょうね♪
他にもYouTubeや無料サイトを使った勉強法をたくさん紹介しているので、ぜひそちらものぞいてみてくださいね!
ではでは、Chao!
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