¡Hola!
スペイン語を勉強して6年、元外大生のチカ(@Chica_espana0)です!

今日のテーマは「スペイン語とイタリア語の違い」
外大でスペイン語を専攻した私は現在C1レベルのスペイン語力があるのですが、先日イタリア語ネイティブの声を聞いてびっくり。
「イタリア語なのに何を話しているのかわかる!!!!」
そう、スペイン語とイタリア語はとても似ているのです。
二つの言語は何が同じで何が違うのか?
様々な参考書やネイティブの意見をもとに、わかりやすく説明していきます♪
早速レッツゴー!!
スペイン語とイタリア語の似ている点

ラテン語を起源としているスペイン語とイタリア語は、現在でも様々な共通点があります。
二つの言語の似ている点を具体的に紹介していきます。
ローマ字読みの発音
スペイン語もイタリア語も、ほとんどのアルファベットをローマ字読みで発音します。
よって英語の試験でよく見かける「発音問題」は、スペイン語やイタリア語の試験ではほとんど見かけません。
例として、いくつか単語を紹介します。
スペイン語
gato(ガト)→猫
casa(カサ)→家
イタリア語
treno(トレーノ)→電車
studente(ストゥデンテ)→学生
ほとんどの発音が日本語と共通しているので、初心者にはうれしいですね。
80%の単語が同じ
言語学習者向けメディア、Language Tsarによると、スペイン語とイタリア語の類似度は約80%。
つまり二つの言語の5分の4の単語が全く同じか、似ているということになります。
スペイン語を学習した私の場合、イタリア語を聞くと3秒に1回くらいスペイン語に似た単語を聞き取れるので、簡単に会話全体の文脈を想像することが出来ます。
似ている単語・文章例
- 「人」
persona(スペイン語)ーpersona(イタリア語)
- 「歌」
canción(スペイン語)ーcanzone(イタリア語)
- 「この自転車はクリスティーナのです」
Esta bicicleta es de Cristina.(スペイン語)
Questa bicicletta è di Cristina.(イタリア語)

綴りや語尾が違う単語でも、大体意味が分かるよ
「~がある」という意味の動詞がある
スペイン語ではお馴染みの動詞、「Haber」
「~がある」という意味ですが、英語のBe動詞にあたる動詞「Ser」とは違う文脈で使われます。
この独特な概念はイタリア語にも存在し、Be動詞とは別の意味で使われます。
文章例
- 「一冊の本がある」
Hay un libro.(スペイン語)
C’è un libro.(イタリア語)
- 「2冊の本がある」
Hay dos libros.(スペイン語)
Ci sono due libri.(イタリア語)

ただしスペイン語では特定の人物に対して「Haber」が使えない一方、イタリア語では使うことが出来るよ
名詞や形容詞に性別がある
日本語には無い概念「名詞と形容詞の性別」は、スペイン語とイタリア語両方に存在します。
スペイン語では大抵「o」で終わるものが男性、「a」で終わるものが女性とされていますよね。
イタリア語でも大抵「o」で終わる名詞は男性、「a」で終わる名詞が女性になりますが、「e」などで終わる名詞は、一語一語性別を暗記する必要があります。
どちらの言語も名詞の性別や数に合わせて形容詞の語尾が変わります。
例
bolso rojo(スペイン語・男性)
borsa rossa(イタリア語・女性)
再帰動詞がある
スペイン語の地味な難関、再帰動詞。
普通の動詞に「se」が付くだけですが、意味が違う全く別の単語として扱われます。
この文法は英語や日本語には無いため、慣れるまでが少し大変ですが、イタリア語にも似たような概念があります。
動詞の活用の種類
スペイン語の動詞の活用は「私」「君」「あなた・彼・彼女」「私たち」「君たち」「あなたたち・彼ら・彼女ら」の主語に合わせて6種類あります。
さらに動詞の原形の語尾が「-ar」「-er」「-ir」のうちどれなのか、その動詞が規則活用か不規則活用のどちらなのかによって動詞の形が変わるので、覚えることが盛りだくさん。
イタリア語の動詞の活用も、細かい規則は異なりますが、大体の考え方は同じです。

どちらの言語も動詞の活用の種類が膨大にあるよ
接続法がある
スペイン語の動詞には「直説法」と「接続法」があります。
直説法では普遍的な物ごとについて表す一方、接続法は未来、仮定、命令、不確定な場面など、特定の文脈で使われます。
イタリア語も同様に「直説法」と「接続法」があります。
スペイン語の接続法に慣れていれば、イタリア語の文法も比較的理解しやすそうです。
(活用や使い方はスペイン語とは違うのですが、気になる人は是非詳しく勉強してみてくださいね)
スペイン語とイタリア語の違い

スペイン語とイタリア語はおおまかな文法や単語はほとんど同じですが、細かい部分の規則が違います。
だからスペイン語学習者がイタリア語を聞いたとき、大体は理解できても完全には聞き取れないのですね。
両者の細かい違いは書き出したらキリがないので、ここではざっくりと2つの違いを説明していきます。
過去形の種類
スペイン語の過去形は「点過去」「線過去」「過去完了」など沢山の種類があります。
一方イタリア語では「近過去」「半過去」の2種類の過去があります。
「近過去」では最近起こったこと、すでに完了したことを扱います。
助動詞と過去分詞の2語で一つの動詞になるので、文法的にはスペイン語の「現在完了」に似ています。
「半過去」では過去の状況、背景を表すので、雰囲気はスペイン語の線過去に似ています。
過去の種類が沢山あるスペイン語に慣れていると、イタリア語の方が覚えやすそうですね。
名詞・形容詞の複数形
スペイン語では名詞と形容詞を複数形にする際、「s(es)」を付けるだけ。
英語の名詞の複数形に似ているので、とても覚えやすいです。
一方、イタリア語では「s(es)」を付けず、名詞・形容詞の最後の母音を別の母音にします。
「複数=s」の決まりに慣れていると、少し苦戦しそうです。
例
- スペイン語
un coche verde(一台の緑の車)
dos coches verdes(二台の緑の車)
- イタリア語
una macchina verde(一台の緑の車)
due macchine verdi(二台の緑の車)
他にも細かい違いが沢山ある
スペイン語とイタリア語、二つの言語の違いは細かすぎて書き出したらキリがない上、ちょっと長めの説明が必要になってきます。
もし文法に興味がある人は、図書館や本屋さんでイタリア語の参考書を開いてみてくださいね。
私はイタリア語については初心者のため、今回の記事は以下の文法書を参考にしています。
ネイティブから見たスペイン語とイタリア語

日本人から見てもとても似ているスペイン語とイタリア語。
両者のネイティブにとってはどのように聞こえるのでしょうか。
イタリア人から見たスペイン語
スペインに留学していた時、クラスに一人のイタリア人の女の子がいました。
彼女はスペイン人が聞いてもネイティブと勘違いするくらいスペイン語が上手で、常に学校で1番の成績を残していました。
その子曰く、「スペイン語は耳で聞いて覚えた、学校に行かなくても簡単に習得できる」そうな。
日本語が母語の私からすると、わかるようでわからない感覚です。
イタリア人の中でもスペイン語が得意な人とそうでない人がいますが、スペイン人観光客がイタリアで話していることは大抵の人が理解できるようです。
スペイン人から見たイタリア語
私はスペイン人の夫と暮らしています。
彼にイタリア語の文章を見せると、違和感を感じつつも大体の意味が分かります。
(日本人が中国語を読むときより、さらにわかりやすい感じらしい)
では、会話の場合はどうなるのか。
本人曰く、「ポルトガル語よりかはほんの少しわかりにくいけど、フランス語よりかはかなり理解できる」そう。
「イタリア旅行に行くときは英語じゃなくてスペイン語を話す(その方がお互い通じるから)」とも言っていました。

人によって差はあるけど、知識が無くてもお互い理解しやすいということだね
お互い自分の言語だけで会話できるのか?
Youtube上にオンラインスクールLingodaの興味深い動画がありました。
「スペイン語ネイティブとイタリア語ネイティブ、それぞれ自分の言語だけで会話したら通じるのか?」
1人が自分の言語だけを使って相手に指示を出し、お題と同じ絵を描かせることは出来るのかという内容です。
動画を見てお分かりの通り、かなり会話が成立していますね。
出来上がった絵を見てみても、一目瞭然。
日本語、中国語、韓国語もよく似ていると言いますが、私は中国語や韓国語を聞いてここまで理解することは出来ないでしょう。

改めてスペイン語とイタリア語がどれだけ似ているかわかった!
スペイン語とイタリア語の違いまとめ
スペイン語とイタリア語の違いをまとめてみました。
どちらも文法や単語はとても似ていますが、細かい部分の規則や概念は違うのがポイントです。
是非二つの言語の違いと共通点を整理して、勉強に役立ててみてくださいね♪
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ではではまた会いましょう、Chao!
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